第4回 シラカバ花粉症
本州で花粉症と言えばスギ花粉症ですが、北海道ではシラカバ花粉症が代表的です。白樺は北国を象徴する樹木で、北海道に広く分布し、本州では近畿以北の高原に多く見られます。1本の木に雄花と雌花を付ける雌雄同株で、北海道での花粉飛散は4月~6月です。花粉症は花粉に含まれる特定の蛋白質が原因で起こるアレルギー疾患で、症状は、鼻水、くしゃみ、鼻詰まり、目の痒みなどです。咳やのどのいがいが感なども出ることもあります。また、シラカバ花粉症のある方は果物過敏症(口腔アレルギー症候群)を併発する場合もあります。これは交差抗原性と言い、シラカバ花粉のタンパク質とアレルギーを起こす果物のタンパク質の構造が似ていることが原因でおこると考えられています。リンゴ、サクランボ、桃などバラ科の果実に反応をおこす人が多く、北海道ではシラカバ花粉症患者の約6割の方が口腔アレルギー症候群を合併しているとも言われています。
花粉が飛散する前から抗アレルギー薬を服用することで症状を重篤にさせないことが可能です。これは初期療法と言いますが、そのためには花粉の飛散開始日を推測することが必要です。シラカバ花粉の飛散開始日は例年4月中旬~5月上旬頃ですが、3月が寒いと飛散開始が遅れる傾向がみられます。今年は寒い日が続いたので飛散開始はやや遅れ、連休明けぐらいと考えられます。その年の花粉飛散量は前年の夏の日照時間と日射量それと前年の花粉飛散量などに影響されると言われています。それで推測すると、今年の飛散量は例年並みか若干多いであろうと考えられます。昨年の花粉飛散量はかなり少なかったので用心していないとひどい目にあいそうです。
晴れて、風の強い日には花粉が多く飛散しますので、できるだけ外出を控え、衣類、布団干しも控えてください。外出する際にはメガネやマスクを着用し、花粉が付着しにくい服装にしてください。化繊や皮製など表面がツルツルした手触りの生地のコートが良いようです。帰宅して家に入る時には花粉を屋外で落として室内に持ち込まないようにすることが大切です。症状が出てしまった場合は速やかに抗アレルギー薬をのむことをお勧めします。花粉症は命にかかわる重篤な病気ではありませんが、日常生活のQOLを著しく低下させます。作業効率も落ち、仕事ははかどらず、経済的な損失も大きいと考えられています。じきに治るだろうと考えず、憂鬱な花粉症シーズンを過さないためにもぜひ治療を受けてください。
今回の写真も好評(?)のプリンです。
タイトル一覧
- 第17回 良性発作性頭位眩暈症
- 第16回 メニエール病
- 第15回 めまいについて
- 第14回 睡眠時無呼吸症候群の治療
- 第13回 睡眠時無呼吸症候群の診断
- 第12回 睡眠時無呼吸症候群について
- 第11回 声がれについて
- 第10回 インフルエンザについて
- 第9回 頭頸部癌による頸部リンパ節転移
- 第8回 甲状腺の腫れについて(後編)
- 第7回 甲状腺の腫れについて(前編)
- 第6回 首の腫れについて
- 第5回 止まらない咳
- 第4回 シラカバ花粉症
- 第3回 アレルギーとは(後編)
- 第2回 アレルギーとは
- 第1回 耳鼻咽喉科とはこんな診療科です
iTicket
モバイルサイト
QRコードをご利用下さい
